一人ひとりが

先週金曜日の古典作品の特別クラスでは、最後に、みなさんの踊りを映像に撮りました。

ご自身で、どう表現されているのか、を見ていただくために。

 

自分の感覚と身体を一致させることで思うように動け、それがあるから、テクニックに発展させることができ、それを使うから、心などの内なることからの表現となり、見ている人のそれにも届く…。

舞台に立たずとも、他の人とレッスンを受け、指導の先生がいる場所で踊るなら、それはレッスンでも、もう他者への表現で。

家で一人で踊っているのとは違いますよね。

 

だから、自分だけの、自分の中からの視点だけではなく、他からの視点、ということを感じたり把握しようとしたりすることも大事…。

 

踊りは表現で、それは多くの人にとって身近な、言葉、での表現と同じで。

 

言葉での会話での、相手のことを思いやらず、自分だけが気持ちが良いのも嫌だし、相手にただ合わせて(もしくは世間一般的に良しとされていることに合わせて)自分に嘘を付く、というのも嫌(その自分への裏切りのような、ここちよさとは程遠い気持ちは相手にも必ず伝わるから、結局相手にもここちよくないきもちが移ってしまい、相手にも不快な気持ちを味わわせてしまう…)というのと同じ…。

 

でも、そこには正解はなく。

あるのは、常に自分を知ろうとし見つめ、どうしたいのか、そのためにはどうすれば良いか考え、実行し、感じ、考え、実行し、を生きる限り繰り返すことで。

 

で、その繰り返しも、その繰り返しののちに生まれたものも、その間のみなさんの呼吸や、踊り、生き様、全てが尊い、し、その尊さの交流が、心からの温かいしあわせでもある…と思うのです。

…いやいや、だから形はなんでも良い、というのとは真逆で。

 

 

 

昨日は美和クラシックバレエにて、スタッフの方がいらして各踊りの下見を。

 

そのあと、先生たちでごはんを食べながら色々とお話。

それぞれに忙しいので貴重な時間でした。

 

 

やっぱり、単純に、シンプルに、踊りは人を幸せにする、と改めて思います。

政治や経済のような見える物事を動かすようなものだけでなく、あらゆるアートなどの表現は、自由と平和とその根源にある人の奥にあることを尊重し、心豊かに生きることにつながると…。

 

 

 

日々精進です。

 

 

 

 

 

岩沢彩