映画と踊りと秋

9月になりました。

秋の風が家の中に入り、なんともここちよいです。

 

昨日、河瀬直美さん作の映画、「光」を拝見しました。

昨年には「あん」を拝見しました。

 

ワンシーンの中の0.000…1秒ずつ全てが、長い長い長い時間…生きてきた全ての時間を、丁寧に、人生をかけて、込めて、つくられていると感じ、その苦悩や困惑や喜びは、全て、監督や役者さん(関わった方々)だけのもので、だからこそ美しく、だからこそ、観ている私は共感し、共鳴し、一緒にその時間を生きました。

 

誰かがおこなったことや誰かが良いとすることを表層的にそのままなぞるのではなく、自分というこの世でひとつのものの孤独とその弱さやあらゆることに向き合い続けそれを表そうとし、だからこそのお互いの尊重と、自分は自分でいる、というおそらく人間がみな望む自由、と同時に存在する愛、と、そこからの人と人やこの世界全てとの交流が、じっくりとじっくりと描かれている、と感じました。

 

すべての人が、その人にしかない人生を進んでいて。簡単には行かなくて。それがすばらしくて…。

 

(…私にとっては、それを表現したいのは、踊りで…。)

 

 

 

 

ご興味ある方まだ観ていない方にはぜひ観ていただきたい、と思う作品です。

 

 

 

岩沢彩